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株式会社たくみ

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宮城地震被災古民家再生工事 「子孫に残す古民家」

新築か修復か・・・・・
先祖から引き継いだ家への愛着と子孫への思い・・・

写真の説明を入れます2003年7月に発生した宮城県北部地震、震度6の地震が一日に三回も襲い、1200棟以上の家屋が全半壊しました。
震源地に近い宮城県河南町谷地の佐藤成喜さん(当時53歳)の住居も、柱の一部が折れ,建物自体も大きく傾いて、立入り禁止の赤札が貼られました。
この家は明治に建築され築後120年を経過した茅葺の古民家です。保存修理か新築かで家族会議の結果、ご主人の「先祖から引き継いできたこの家を、何とか孫に残したい」との思いが通り、出入りの萱葺き屋根屋さんから当社(たくみ)を 紹介して貰いました。
早速、綿密な調査を行った結果、施主さんの希望にそった形で復元できる見通しがたちました。
以下、復元するまでの概略です。

1.建物概要及び特徴

  • 木造平屋建て、明治の創建で(約120年前)萱葺屋根(さすまた小屋組)面積は約62.5坪いわゆる古民家である。
  • 土台は南面と西面の下屋部と増築部に入っているが、創建の本屋は柱が自然石に素建てとなっている。
  • 外廻りには長押を用い、開口部を大きくとっている。
  • 小屋梁は7.2mで1.8m毎に配し、廻りには繋ぎ梁長さ1.1mの下屋を出し、更に北側には、0.9mの小屋を出している。
  • 南玄関横には2.7m×4.5m、北面には0.9m×3.6m・0.8m×1.8mの増築を行っている。
  • 内壁は土壁で、宮城県地震後この上に厚さ3㎜の化粧合板を打っている。

2.被害状況

建家は、西側に大きく傾き、不同沈下をおこしている。これらの変形に耐えられず建具開閉不良、内外装剥落、敷居、鴨居の仕口(取付部)の破損やズレの発生、礎石が単純なため不同沈下が多く、傾きの原因と考えられる。
上部構造部は、小屋梁上は被害は殆ど見られず、下屋桁や投げ掛け梁も被害は見られない。

3.耐震設計及び修理方針

①欠陥部分

  • 礎石が単純なため、基礎部分が極端に弱い、地震強度も良好とはいえないが、木造建築物等は充分耐え得る。(地元資質調査会社調査により)
  • 茅葺屋根で降雨の場合は、自重も重い。
  • 開口部が大きく、壁量が少なく、壁の配量バランスも良くない。
  • 内外装材は、変形に弱い物が多い。
  • 水平火打梁等も少ない。

②基礎設計

  • 地震強度、建物自重等も考え、鉄筋コンクリ-ト入り全面ベタ基礎とする。
  • 布部分は、柱が太目なので土台も太く、巾は広くなった。
  • 施工上の問題もあり、完全なものを作るため、建物は2m上げ舞する事とした。

③構造耐力

  • 梁、桁等上部構造は、前回の地震も含め被害もなくOKと判断、柱下に土台のない部分には、全面新補材を入れ、柱脚も一部補強を加え、柱間が広過ぎるので新柱をを加えた。
  • 地震力、水平力に対応する壁量は、筋違配量もバランス良く配量し、金物等を加え偏にも充分注意した。
  • 古民家の欠点部分は補強し、建築基準法で定められた以上の耐力を確保した。
  • 今後も発生するであろう地震にも耐え、長く孫子の代まで継承される事を基本目的として工事を進める。

予算面では、新築以上の仕上になるよう、バリアフリ-化、床暖房、その他の設備についても考慮しても、目標以下で出来上がりました。
施主様には、その後も快適に住まわれているとの事であり、何とか施主様の思いに対し、その責は果たせたのではないかと考えています。
なお、本件工事については、週刊誌「サンデ-毎日」2004年10月3日号のグラビア記事でも「子孫に残す古民家・萱葺き屋根の家・修復の物語」としても紹介をされました。

工事概要
工事名 宮城地震被災古民家再生工事
「子孫に残す古民家」
施工場所 宮城県桃生郡河南町
施工業者 株式会社たくみ
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